2006年05月31日

「レオナルド・ダ・ヴィンチと水」について@水トピック

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モナリザ

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■テーマ:レオナルド・ダ・ヴィンチと水の関わり
■情報源:「水の文化情報誌Front」2000.12号特集記事
      水の話・十講(ISBN4-7598-0781-0)
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レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452〜1519年)と言えば、「モナ・リザ」や「最後の晩餐」など、偉大な芸術家としてのイメージが強い。

その一方で、芸術分野以外でも、天文学、物理学、植物学、解剖学、建築、土木、自然科学などあらゆる分野で、科学者・技術者として高い成果を上げている。
これら研究成果・記録は、「レオナルド・ダ・ヴィンチの手記」と呼ばれるノートとして残されており、その数は8,000ページ以上にものぼると言う。

 →レオナルド・ダ・ヴィンチ by Wikipedia


レオナルド・ダ・ヴィンチと「水」の関わりについて、簡単に整理してみよう。

【1】科学者としてのダ・ヴィンチ

「水は自然を動かす運転者である」「川の水は海から来るのではなく、雲から来るのだ」等のダ・ヴィンチの言葉からも判るとおり、ダ・ヴィンチは生涯にわたり水に対する旺盛な研究を行った。
以下を例とする「水科学者」としてのダ・ヴィンチの業績は、全て手記であるダ・ヴィンチ・ノートの中に残されている。

◆地球上の「水循環」を世界で最初に説明した科学者
◆流体力学や水理学という学問の先駆けとなる「水流研究」のパイオニア
◆流速計や湿度計など、「水」を定量的に計る器具の発明家

【2】技術者・工学者としてのダ・ヴィンチ

土木技術者・計画者・建築家としてのダ・ヴィンチの業績も見逃せない。例えば、

●1487年頃(35歳):運河を中心とするミラノの都市整備計画に従事
●1494年頃(42歳):ミラノの「マルテザーナ運河」工事の設計監督
●1503年頃(51歳):建築技術総監督として、アルノ川水路開削計画に従事
●1509年頃(57歳):上記開削工事の設計監督として従事
●1516年頃(64歳):フランス・アンボワーズにてシェル川の一台水利事業計画を立案


ルネッサンス期の「万能の天才」故に成し遂げられた数々の偉業。
現在は各種専門に特化し分業されているが、本来の「自然」は一つであり、自然というシステム全体を見抜く観察力を持つ人物こそが、真の科学者であり芸術家でもあるのだろう。

今巷で話題のレオナルド・ダ・ヴィンチだが、「水」との関わりの視点から人物を見るのも面白そうだ。

「東京水」について@水トピック

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「東京水」の新ラベル(東京都HPより引用)

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■テーマ:ペットボトル「東京水」の案内
■情報源:東京都水道局
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東京都内の一般家庭に配水されている水道水が、2004年11月からペットボトルで市販されていることをご存知だろうか?
その名も「東京水」(500ミリリットル、税込み100円)

東京都が水道水のおいしさを一般の人々に実感してもらうことを目的に、都内一部地域で既に配水されている『高度浄水処理水』をペットボトルに詰め、都庁をはじめ公共の場で販売をしている。
そもそも、この「東京水」は東京都が進める「安全でおいしい水プロジェクト」のブランド名。
この「東京水」のラベルが2006年6月から新たに生まれ変わることになった。

長年に渡り、カビ臭やカルキ臭で敬遠されていた東京の水道水であるが、オゾンと生物活性炭を使った「高度浄水処理」の導入により、飛躍的に「水の味と安全性」が改善されたことは、日常の生活でも実感できる。

今や東京都の浄水場で処理される水のほぼ80%がこの「高度浄水処理水」となり、ミネラルウォーター人気で市民の水道水離れが進む中、東京都としては「蛇口への回帰」の命運をこの「東京水」にかけているといっても過言ではなかろう。
http://www.waterworks.metro.tokyo.jp/jigyo/syokai/03.htm

ところで、この水道水ペットボトルの原価が気になるところだが、東京都職員の話によると凡そ次の内訳だそうだ。

 ◆水の原価・・・・11銭(0.1円)
 ◆容器と詰め込み作業料・・・・70円程度
 ◆その他運搬、雑費・・・・??

決して儲けを期待しての販売ではなく、東京の水道水の宣伝目的であることが判る。

是非一度、ペットボトル水道水「東京水」と市販のミネラルウォーターを同じ冷蔵庫で保管し、同時に味比べ(利き水)をしてみては如何だろう。
水道水もなかなかいける味であることがわかるはず。

2006年05月25日

「洗濯と水」について@水トピック

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生活排水の内訳例

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■テーマ:洗濯による水質汚染
■情報源:環境goo
http://eco.goo.ne.jp/
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家庭での洗濯と水に関する気になる数字をいくつか上げてみよう。

 ◆150L・・・一回の洗濯で使う水量
 ◆10%・・・一日平均の使用水量に占める洗濯用水の割合
 ◆20mg/L・・一日平均の洗濯によるBOD値

我々が洗濯をすることにより果たしてどの程度水を汚しているのか?
http://eco.goo.ne.jp/life/eco/sentaku/gs_01.html

水質汚染の指標であるBODで見た場合、生活雑廃水のBODはおおよそ200mg/L、その内の約一割が洗剤による。
ちなみに、魚が生息する川のBODの上限は、一般にヤマベ、イワシなどが2mg/L、サケ、アユなど3mg/L、コイ、フナなど5mg/Lであるから、当然、そのままでは魚が棲める水質ではないことが判る。

では、我々の洗濯による水質汚濁を少しでも減らすために出来ることは何か?
http://eco.goo.ne.jp/life/eco/sentaku/gs_04.html

 ・洗剤はきちんと適量を使う。
 ・洗濯はなるべくまとめて。少量ではしない。

極々当たり前のことだが、このことで環境を守り、電気代も水道代も節約され一石三鳥。
是非日頃から心がけたいものだ。

そしてもう一つ。実は、案外知られていない、我々に出来る簡単なことが。それは、

 「雨の日は洗濯は避け、晴れた日に洗濯をしよう!」

これは、生活廃水が流れていく下水道の仕組みによるもの。
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/04/041014/04.pdf

例えば東京都の場合、23区の面積の約82%が合流式下水道を使用しているため、大雨の際は、家庭からの生活廃水は雨水と伴にそのまま川や海へと排水されてしまう。
よって、確実に下水処理施設で処理されるために「晴れた日」に洗濯をするという行為が、実は環境への負荷を軽減することに繋がるのだ。

大切な水を守るためには、まずは身近な水利用の実態を理解しよう。

posted by 和田 at 15:30| Comment(1) | TrackBack(0) | @水を使う【暮らしの水】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

レインボーブリッジ@見学施設紹介

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photo-1:晴海側(ノース)からレインボーブリッジを望む

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■テーマ:東京港を一望「遊歩道レインボープロムナード」紹介
■情報源:首都高速道路株式会社
http://www.shutoko.jp/drivers/route/rosen/rainbow/
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東京のランドマークの一つである「レインボーブリッジ」を徒歩で、しかも無料で横断できるのをご存知だろうか?
その名も、歩行者専用の遊歩道「レインボープロムナード」。

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photo-2:お台場側(サウス)プロムナード

湾岸エリアを一望し、東京のウォーターフロントをのんびり見るには最高のスポット。
東京が「水の都」であることを実感できること間違いなし。
おすすめコースは次の通り。(所要時間:芝浦埠頭駅から往復約1時間20分)

1.新交通ゆりかもめ「芝浦埠頭駅」下車

2.レインボーブリッジの塔に向かって徒歩5分。案内看板あり。

3.道路の両側に遊歩道があるが、まずはお台場側(サウス)がおすすめ。 そこで、サウス側のエレベーターを利用。

4.サウス側遊歩道からはお台場と東京湾の美しい景色が見れる。約20分ほどのんびり歩くと、ノース側(晴海側)へ移動するアンダーパスが出現。そこをくぐり、ノース側へ。

5.出発地の晴海埠頭方面に戻りながら、湾岸エリアの光景を楽しめる。

6.新交通ゆりかもめ「芝浦埠頭駅」へ

※ノース遊歩道を戻らず、そのままお台場へ抜けることも可能。車の場合、芝浦側の管理事務所に駐車場有。

通行可能時間等の詳細は以下のサイトがおすすめ。

「ODAIBA DATE NAVI」
http://www.date-navi.com/odaiba/rainbow.html
posted by 和田 at 12:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆水を知る見学施設紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月19日

蔵前水の館@見学施設紹介

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photo-1:蔵前水の館外観

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■テーマ:蔵前水の館紹介
■情報源:東京都下水道局
http://www.gesui.metro.tokyo.jp/odekake/s_kuramae.htm
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「蔵前水の館」は、東京都が管理する下水道幹線の人孔を活用した下水道見学施設で、大相撲蔵前国技館の跡地に建設されている。
個人であれば、予約なしで見学可能で、担当の案内係の職員が様々な説明を行ってくれる。

特にこの見学施設の最大の目玉は、東京都23区内で唯一である、地下30mにある内径6m強の下水管を直接見ることができる点。
我々の生活排水(汚水)が無処理の状態で流れているシーンはあまり見る機会はない。
「水」を利用すること=「水」を汚すこと であることが判り易く理解できる見学施設である。

その他展示場の構成は以下の通り。

■地下一階:「下水道事業と再構築」コーナー

 下水道管のサンプル、他都市のマンホール、シールドマシン模型などが展示。

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photo-2:下水道管

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photo-3:マンホール  

■地下二階:「蔵前の歴史」コーナー

 下水道の今昔から、大相撲の資料までが展示されている。

■地下三階:「見える下水道管」コーナー

 下水管の一種である「らせん案内路」の模型と実物が展示。
 また、下水道幹線とそこを流れる汚水も直接見ることが可能。

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photo-4:らせん案内路(ドロップシャフト)の模型  

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photo-5:下水道幹線(浅草橋幹線)

日常生活では見えないものを見学することで、日々の生活に新たな感動を生みだす。
是非とも家族で一度見学することをおすすめする。
posted by 和田 at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆水を知る見学施設紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

有明スポーツセンター(江東区有明)@プール巡り

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photo:有明スポーツセンター


お台場での防災士講習後、気分転換に初プールへ。
広いお台場エリアを徒歩で移動しようやく到着。
気合を入れて泳ぎだすも途中でガス欠。昼間の講習でエネルギーを消耗したのか?

【プール info】
◆プール:江東区有明スポーツセンター
◆タイプ:25m短水路プール(水深:?)
◆料 金:300円
◆ H P :http://www.koto-hsc.or.jp/002sisetsu/ariake/ariaketop/ariake_top.html
◆感 想:
実に素晴らしい施設。新しく、清潔で、しかも空いている。
特に夕方はプールサイドから東京湾岸の美しい夜景が見渡せるのが最高。
価格300円でこの施設は、公共プールとしては最高レベルかもしれない。
子供用プール、豪華な滑り台も別に併設されているため、25mプールは大人のみ。
水の透明度も抜群で、歩行者と完泳者練習コースもきちんと分離されている。
ビート版、プルブイ、計測時計もあり。
posted by 和田 at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | ◆全国プール巡り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月08日

「防潮堤」について@水トピック

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■テーマ:防潮堤について
■情報源:目黒川防潮堤建設工事
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近所の防潮堤建設工事現場を見てきた。
身近な河川公共事業の様子(工事方法、価格等)が理解できるサンプルとして、工事現場の写真を交え、「防潮堤」について簡単に紹介したい。

【1】目黒川防潮堤建設工事の概要(昭和橋上流側)

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Photo-1:工事現場の様子

都内を流れる目黒川の下流部に架かる「昭和橋」付近では、約9ヶ月をかけて、左右岸併せて27mの防潮堤(高潮護岸)建設工事が行われている。
総事業費は約1億5千万円。(東京都負担1億円、国負担5千万円)
単純に計算すると、堤防1mあたりに換算して費用約550万円、工期は10日間となる。

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Photo-2:防潮堤の構造

構造タイプは、基礎に丸い鋼管杭を打ち、その上コンクリートの壁を設置する「自立矢板式護岸」。
都市河川でよく見かける構造で、目に見えるコンクリート護岸は全体のほんの一部だが、実は地中深くまで基礎杭が埋められていることが判る。

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Photo-3:完成後の防潮堤(昭和橋下流側)

完成後はおそらく写真のような綺麗な護岸になる。
この工事、本当に1億5千万円の価値はあるの?
次の防潮堤の役割を知れば、何となくその価値がありそうな気がしてくる。

【2】防潮堤と高潮対策

そもそも「防潮堤」とは何か?

防潮堤(高潮堤とも言う)とは、台風等による高潮の被害を防ぐ堤防を指し、一般的には高潮時の波が堤防を越えても、破堤しないようコンクリートなどで覆われた構造となっている。
東京湾沿岸部の海に面した運河沿いなどが防潮堤に囲まれている光景はよく目にするが、高潮の影響が及ぶ川の下流部の堤防も「防潮堤」として整備される。

通常、川の堤防の高さは、起こりうる洪水の水位(上流から下流へ水が流れる時に達する水位)を基準に決められる。
しかし、河口部の様な高潮が影響する区間については、起こりうる高潮の水位、すなわち海の海水面の高さを基準に決められ、その堤防(=防潮堤)の高さは水平である。

昨年8月のハリケーン・カトリーナによるニューオーリンズ高潮災害は記憶に新しいが、高潮による破堤に伴う浸水は、河川における洪水の氾濫と異なり、宅地側の浸水面が海水面と同じになるまでほぼ無限に水が流入するため、大浸水深の発生による浸水の長期化を招き、被害は極めて深刻になる。

こうした被害を防ぐための施設の一つが「防潮堤」であり、具体的な施設は以下のページを参照されたい。

■東京都港湾局 高潮からまもる施設の紹介
 →港湾局ホームページ 

日本の大都市には海抜ゼロメートル地帯が多く存在し、一度高潮被害が発生すると壊滅的な被害を受ける可能性を秘めている。

地球温暖化による海面上昇の問題もあり、防潮堤建設をはじめとする高潮対策は今後益々重要となっていくであろう。

■ゼロメートル地帯の今後の高潮対策のあり方について(H18.1国土交通省)
 →国土交通省ホームページ

上記知識を得た上で、晴れた休みの日に、運河沿いの防潮堤巡りをするのも面白いかもしれない。

2006年05月04日

ブータン王国の水事情@訪問記

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ヒマラヤの桃源郷「ブータン王国」の水事情


2006年4月22日〜26日までの5日間、ブータン王国の首都ティンプーに滞在する機会を得た。

人口75万人、総面積38,000km2(九州と同規模)という小さな仏教国。
土と水が支配する文化の中で育まれたアジアの小国ブータン王国の最新水事情として、最大の都市である首都ティンプー(推定人口5万人)の事例をいくつかまとめてみた。

これまで辛うじて伝統を守り続けてきたブータンであるが、「水」に関しても先進国同様の近代設備や技術が導入され、西洋の便利な暮らしが徐々に浸透しつつある。
しかしその一方で、伝統的な暮らしや文化が急速に失われていることも事実である。
物質的豊かさと精神的豊かさの狭間の中で、「開発」の適度なレベルが果たしてどこにあるのかを考える上でも、両極端なブータン王国と日本の比較はとても価値がありそうな気がする。

水に絡む現地での発見として、以下の項目について見聞した情報を整理した。

@ブータンの河川
A上水道と水利用
B下水道と都市排水
C水力発電
D水のレジャー(釣り、プール)
E酒(地酒アラとビール)
F水と宗教

両国の水事情を比較することで、水の有難さ、魅力、そして水と生活の関わりの奥深さを更に知れればと思う。

→「ヒマラヤの桃源郷「ブータン王国」の水事情」
 PDFダウンロード(341kb)
posted by 和田 at 12:59| Comment(1) | TrackBack(0) | ◆水を巡る旅【訪問記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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